ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

Category:軽度アスペ・ACな妻

アスペ妻の記録~最低限の体力~

2014-04-19 Category:軽度アスペ・ACな妻

娘、史上最大の重篤化

娘の診断もつき、毎晩デスクに向かい勉強・寝る直前まで携帯で情報収集の日々。1日のうちに4時間はかけていただろうか?
そして妻と認識を一致させていくためにノートPCを1台用意した。それぞれの端末には『Simplenote(どこからでも共通のドキュメントに書き込めるオンラインメモツールサービス)』の専用アプリをインストールした。
対策を練る準備は万端。しかし、こればかりは予想外だった。
娘、史上最大の重篤化。
今までも4~7月の教室の変化や季節の変わり目には、激しく落ち込んだり、よそよそしさが激しくなって口も聞けない状態があった。しかし、今回の波は尋常じゃない。
朝、妻に対しては非常に強気で、論破しようとする勢い。基本従う姿勢は見せず、まず否定からはいる受け答え。
保育所では『いい子』を演じようとするが、5歳とも慣ればそれだけでは乗り越えられない社会の壁に直面。保育所内で別室に閉じこもったり、癇癪を起こすようになる。
帰宅の車の中では『躁状態』か『うつ状態』とも言えるほどの、極端な情緒の変動がその日毎ランダムに起こる。
家では『ただいま』を言った直後から、一気に急落して沈むか、異様なテンションで騒ぎたて、体力が尽きるとともに怯えた様な態度へ。こうなると話しかけるだけで泣きだしたり、緊張状態で青ざめ硬直する。会話は成立せず、近づくだけで硬直したり構えるような姿勢になる。
かと思えば2~3週間に1日程度、突然、『お父さんお父さん』とベタベタくっついてきて、体を弾ませながらマシンガントークを展開する『ゼロ距離の日』が訪れる。20~30分程度で電池切れを起こし、手のひらを返したように一気によそよそしくなる。
やがて『月曜日・金曜日・土曜日・日曜日』は父親に対して硬直、妻に喧嘩腰。『火曜日・水曜日・木曜日』はふさぎ込み、たそがれ泣き状態に。
……会話が一切通用しない日が続く。
ふと気が付くと、妻が手を出しあぐねて硬直するようになっていた。無理もない。アスペルガーの子育てについて書かれた本や、サイトを明後日もこの娘にテコ入れを出来る場所が見当たらないのだから。
毎日変化し、そのどれもが極端な感情と思考。アドバイスも会話も『自分に都合の良い話』以外は一切聞き入れない上、場合によっては都合よく曲解して認識したりしていた。

殻に閉じこもる妻

やがて困り果てた妻は、娘を前に『困ったような顔』をしたまま、ただただ『ハイ、ハイ』と返事だけを返すようになっていく。娘は味をしめ、平日の朝や休日の午前中など、私が近くにいない時間は妻に要求ばかりになる。
また、悪循環の再現だ。
毎晩の様に妻と対策ミーティングを繰り返す。
妻の返事や考えは正論であることが多い。しかし、顔が『困ったような顔』のままであること、また手を胸のあたりに当ててモジモジするような仕草が出ていた。
……不安と緊張のサイン。パニック状態だ。
私『……大丈夫?』
妻『大丈夫。私が頑張ればいいんだよね。大丈夫。』
私『いや、不安なんでしょ?』
妻『大丈夫。がんばるから。』
私『…………いや、大丈夫じゃないだろ!?』
妻『……!?』
私『頑張るってなんだよ! 何を頑張るっていうんだ?』
妻『……!? ……!?』
私『このやり取りも何回目だよ! 娘の要望にだらだら付き合うなって言ってんの!』
妻『………ごめん』
私『メリハリ付けてよ! 何でもはいはい聞いてて、叱ることもないんじゃあ、バランスが崩れる一方なんだってば!』
妻『……わかった。しかる。わかった……』
私『とにかく今のズレたこの状態を何とかしないと、冷静に話を聞いてもらうこともできないよ』
妻『……わかった。がんばる』
結局、翌朝、私はまた娘に翻弄される妻と、それに便乗して騒ぎ立てる子どもたちの『馬鹿騒ぎ』で目を覚ますことになる。家が揺れるほどの大騒ぎと大声が響くが、妻の注意する声は聞こえてこない。
助けるべきか? しかし、私はリビングに入れない。なぜなら私がこういった場面で現れると、急激な反動で長男と娘はフリーズ、その雰囲気に飲まれた長男が怯えだしてしまう。
それに私が叱ったところで、子どもたちは私がいなければ同じことを繰り返す。
朝からそれらの緊張状態を、起き抜けで対応するのは激しい消耗になる。ただでさえ、起き上がれないのは変わらないのに。ましてや朝から子どもたちに『恐ろしい物』を見るようなあからさまな反応をされるのは大きなストレスを感じるからだ。
結局、そうやって何の進歩もない毎日が続いていく。
子どもたちの送り迎えが済んでも、妻は休みもせずに決まった日課の洗濯機を、雨であろうが雪であろうが回し始め、結局疲れて仕事にならない状態になる。全て同じ力でこなそうとし、自分の許容量を把握できずにオーバーロードを起こす。
私はうつでも倒れていられない。不眠と寝汗と悪夢の連続で寝た気がしない。深夜にわけもなく泣き、毎朝吐きながら気力の理由を探し、昼前にはデスクに座り仕事をする。私が始めれば妻も仕事を始めてくれるし、『情けない』と自分を追い込まずに済む。
どんなに辛くても、寝てはいられない。生活もあるのだから……。

再起のチャンス

妻とのミーティングが、全くの無意味になる事を何度も繰り返し、気がつけば7月に差し掛かっていた。毎年なら娘がやや安定を見せる時期のはずだった。
しかし、今年はひどくなる一方だった。
もう、迎えの時間まで娘が持たない状態に陥るようになった。具体的には『電池切れ』保育所でもうずくまったように動かなくなり、反応がなくなる。迎えに行くともそもそと出てくるが、喜ぶ様子もなく車に乗り、家に着くなり青ざめてフリーズしてしまう。
抱きしめても接触を拒むようにこわばり、かえって逆効果となっているほど、『社会性』の電池が空っぽになっていた。
夕方以降、完全に娘が寝室へ退場する日が続く。
そんなある日、珍しくポジティブな気持ちが戻ってきていた私に、あるひらめきがやって来た。
なら、夜、走ろう
セロトニン(穏やかな気持や多幸感を作る脳内物質)の生成には、良質なタンパク質とリズム運動が良いと、娘の二次障害対策に情報を集めていたのだ(まだ精神障害の線も疑っていたし)。まずは自分のうつ状態を何とかしなければ、この家の舵をとれるものがいない。
娘が夜早くに寝るのなら、他の子とスキンシップがとれる。ここで普段まともにコミュニケーションがとれなくなっていた分を挽回(娘が不安定すぎるので、私はろくに口を開けなかった。自分の事じゃなくても境界がわからないので、他の会話も自分のことのように感じてパニックを起こすから)。
他の子ふたりを寝かした後はジョギング。終わったらすぐにプロテインを取り、体のコンディションが穏やかになったら入浴。朝起きたら日光を意識的に浴びて、ビタミンB群とセントジョーンズワートのサプリメントを飲んだ。
さらに体に耐性が出てきたところで、筋トレも本格的に導入。
これは根拠はないが、セロトニン生成とノルアドレナリン生成をバランスよく行えるよう、刺激するために取り入れた。
妻も加わるようになり、3分も走れなかった妻が気が付くと3~5kmを軽く完走できるようになっていた。
そしてあることを実感する。
あれ? 辛くない!
自覚出来ていたうつ症状が1ヶ月程度で消えていた。深夜に泣きたくなったり、不眠になったり、脂汗で目覚めたり、心室細動の様な心臓の痙攣で目覚めたり、全てにおいて地球の苦しみを背負ったような『苦痛』への使命感がない─!
そして、何より驚いたのが、妻の活動時間の増加だった。夕方になってもソファで崩れ落ちて動けなくなったり、顔がこわばったりしなくなっていた。本人曰く【体力がついたから】。
しかし、私はこう考えていた。【疲れの感じ方が的確になったからだ】と。
妻にジョギングをレクチャーしている時に感じていたことで、彼女が『疲れ』と感じるポイントが『心拍数が上がった瞬間』などと錯覚しているように思えたのだ。つまり、彼女の『疲れ』に対する感覚のズレがあるように思われた。
『それ、倒れることじゃないから、もう少し続けてみ? 体が代謝切り替えるはずだから』
この言葉ひとつで妻の記録は劇的に上がった。いや、上がったのではなくて、初めてちゃんと運動を理解したのかもしれない。どちらにしろ家庭を支えていく最低限の体力がそろったということだ。これは再起のチャンスかもしれない。
ここから妻の午前中の動きにも精彩が出てきた。
そして、少しずつまた注意できるようになってきていた。
同時に私の中にひとつの確信が生まれる。
やっぱり、妻もアスペルガーなんだろうな─。

【つづき】⇒~妻のルーツ~

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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