次男
書いてある内容をちらっと
※これはわが家の自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の長男と娘と、定型(いわゆるふつう)の次男の育児中に感じた、一緒にいるから分かる違いのまとめです。
全ての自閉症スペクトラムの当事者に当てはまるものでもなければ、同様だからといって発達障害があるという根拠にはなりません。
あくまで素人のチラシ裏に書きなぐった日記程度にお読みください。
赤ちゃん時代:目が合わない、抱くと体を反らせる
定型の子どもにも見られる赤ちゃんの反応だったりしますが、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の子どもの場合、この特徴が多く見られていることも報告されています。ちなみにわが家の定型発達者(ふつう)の次男には、この特性は現れず、上ふたりの自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)当事者にはかなり色濃く出ていました。
◯アスペルガー当事者の中で起きていたこと
目を合わせないのは自閉症の特徴ともされています。
米エモリー大学医学部のウォーレン・ジョーンズ氏によれば、自閉症の子どもの場合、母親と目を合わせないという行動が、生後6ヶ月以内の赤ちゃんに見られ、中には2ヶ月頃から見られる子もいたようです。
米エモリー大学医学部のウォーレン・ジョーンズ氏によれば、自閉症の子どもの場合、母親と目を合わせないという行動が、生後6ヶ月以内の赤ちゃんに見られ、中には2ヶ月頃から見られる子もいたようです。
わが家の場合もこれは早くから見られ、親への関心低下も2ヶ月頃に見られていました。ただ、長男の場合は6ヶ月あたりから目を合わせることも増え、その時のスイッチのように切り替わりました(このスイッチは現在もある)。娘の場合は典型的で、特に今でも自己評価が落ちている時はさらにひどくなる傾向があります。
抱くと体をそらせる傾向もわが家の当事者ふたりには顕著で、抱っこしにくくあやして揺するのも逆効果でした。これらは定型とされる子どもにも見られますので、はっきり言い切れないのも親としては不安になりやすい点でもあります。
ひとつ言えることは、これは赤ちゃんごとの特性で起きている反応なので、【親が嫌い】でやっているわけではないということです。そもそもそんな老獪なジェスチャーを生まれたての子が意識的にできるはずもないのでご安心を。
【関連記事】⇒0歳:抱っこすると身体を反らせる赤ちゃん時代
睡眠障害・寝付きがわるい
入眠障害・熟睡障害はわが家の上ふたりの大きな特徴でした。新生児の頃から睡眠サイクルが安定せず、非常に苦しみました。
定型次男の場合は昼寝も夜も正確で、まさに子育て本の通りで驚いたものです。
定型次男の場合は昼寝も夜も正確で、まさに子育て本の通りで驚いたものです。
◯アスペルガー当事者の中で起きていたこと
単純に体内時計の問題や脳の発達による睡眠障害の可能性もあります。しかし、我家の場合は、もう一つの自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の子どもに多いとされる特徴、【寝るという概念がよくわからない】が強かったと思います。
眠い眠くないの前に『寝る発想がない』といった感じです。なので、娘の場合、非常に眠くて機嫌が悪くなっていても、目を閉じようとしませんでしたが、無理やり手で抑えて閉じさせると数分で寝てしまうこともありました(苦笑)
わが家の場合は、寝かしつけによく言われる『絵本の読み聞かせ』や『寝るまでポンポン』は諦め、『寝る時間が来たら目を閉じてじっとするもの』と、半ば強制的に移行することで、睡眠サイクルが安定しました。定型の子ども向けな睡眠の促し方なのかもしれません。
【関連記事】⇒タグ:睡眠障害
2〜3歳:何でもやりたがり期
定型の子も自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の子どもも関係なく、大人のやっていることや、他人の行動に『◯◯(名前)もー! ◯◯もやるー』が頻発します。
もちろんわが家の次男(定型)にも爆発が起きました。
……が、頻度の桁が違うことと、説明が一切通じません。他に楽しい提案をしたところで、完全拒否をするのが上ふたり(AS)の特徴でした。
……が、頻度の桁が違うことと、説明が一切通じません。他に楽しい提案をしたところで、完全拒否をするのが上ふたり(AS)の特徴でした。
◯アスペルガー当事者の中で起きていたこと
心の成長に非常に大切な行動でもあるのですが、わが家の当事者2人の場合は、単純にそういう想いの時に上乗せして違う意識があったようです。
【目に入った・気がついちゃった】
と
【やりたい・やりたかった】
の混同。
と
【やりたい・やりたかった】
の混同。
場合によってはこの【やりたかった】が、瞬間的に【ずっとやりたかった】という勘違いへと、気持ちがワープしていることがあります。これはふっと浮かんだ自分の感覚の認知に、あいまいさやズレがあると同時に、時間的な感覚が薄いという特徴も入っていたためだと思われます。
通常の好奇心や自立心の芽生えからくる衝動に、この感覚的なズレが生じた欲動がきているわけですから、断られた時のショックはハンパじゃないようです。
わが家の定型次男の場合、この【やりたがり】は2歳後半から強まり、3歳時をピークにだんだんと安定していきました(説明すれば理解してくれる)。対して、わが家の自閉症スペクトラム当事者2人の場合は5歳までピークが続き、自分の感覚のズレを理解した途端に治まるという極端な成長が見られました。
急に機嫌が悪くなる・ぐずつき出す
午前中まで機嫌が良かったのに、午後急に機嫌が悪くなり、悪態をついたりわざと怒らせる行動に出たり。なんだろうな~と思っていると、だいたい夕方とか夜に熱が出始めて……という、悪寒からの気分の低下が子どもにはよく見られます。
◯アスペルガー当事者の中で起きていたこと
わが家の当事者二人の場合は非常に体調の変化に敏感で、それが始まった3~4日後に症状がではじめ、治るまでずっと悪態つき通しってことがよくありました。そして、治ったりぶり返したりを繰り返したり、『1ヶ月近く熱が続く』というのも、子どもにはよく見られることですが、これがわが家の当事者二人に起こると……目も当てられない1ヶ月となります。
また、恐ろしいことに娘の場合は、これに上乗せして【疲れ・冷え・暑い・空腹・満腹】の感覚が全て【苦痛・不安】と混同されていたため、通常の機嫌の日が年に数回という極限状況に達していました。
わが家でとった対策としては、自分の体調を口で説明できない時期はあきらめて、機嫌が悪くなったらすぐに熱を測ったり、早めに寝かせることで無駄な衝突を回避していました。
話が聞けるようになったり、自分の具合の変化をある程度口で説明できるようになった頃から、その変化を指摘して『体調の変化を正確に把握』させるように心がけました。
話が聞けるようになったり、自分の具合の変化をある程度口で説明できるようになった頃から、その変化を指摘して『体調の変化を正確に把握』させるように心がけました。
ある程度、体調の変化と気分のズレが治まった頃、さらに今度は『今体の中で起こっていること』をなるべく分かりやすく正確に説明することで、不安感もなくなったようです。これには長男は小学校2年、娘は6歳頃までかかりました。
知らない人に駆け寄る、ついていこうとする
人との距離感が分からないうちは、こういったことがよく起こります。これも定型・ASDともに見られる子どもの特性です。
◯アスペルガー当事者の中で起きていたこと
長男も6歳くらいまで見られた特性ですが、わが家の娘の場合は特にこの特性が強く出すぎ、親として目が離せない時期が長引き、外になかなか出せません(今現在も継続中、ちなみに脱走癖もやや見られたので、家にいる間も気は抜けない)。
これは衝動性・人との距離感のなさ・表層的な思考という発達障害にみられる特性が、幼く経験値の浅さ故に強調されていました。
わが家の対策の場合
『自分>家族>親族>自分の友だち>親の友達>ご近所さん・顔見知り>外で見る同じ年の子>他人>悪い人>人外』
と人間関係の階層分けを行い、その階層ごとの具体的な距離感を『~~まではやっていい』といったレベルで伝えていきました。
わが家では【分かっているだろう】という判断は、捨て去らないと結構危なかったので、今でも森羅万象ガンガン説明・解説しています。傍目には奇異な親子かも知れませんが、気にもしてられませんので……。
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中の人
夫。30代。
定型。フリーのデザイナー。
自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。
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