ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

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手記

叱られた時に黙りこむ3つのパターン│アスペルガーと定型共通の様式

2015-03-16 Category:手記

叱られた時に黙りこんでしまうのは、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)に限らず、定型発達者(いわゆるふつう)の方でも、また大人でも子どもでもしばしば見られることだと思います。

特にその性質上、子ども同志の集まる場所では、伝染しやすい様な気もします。そして、特性上、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の方は起こりやすく、深刻化しやすいのではないかとも思っています。

今回はわが家ASD当事者たちと、定型の次男4歳のケースに見られた、3つのパターンの【叱られた時に黙りこむ】原因と対処法をまとめてみたいと思います。ちなみに学校や職場、家庭などの特定の場所で言葉を失ってしまう場面緘黙症とは異なります事をあらかじめ申し上げておきます。

“しゃべり出し”と“泣きだし”の感覚誤認

妻は幼い頃からこの感覚を持っていた様です。結果から先に言うと、妻はこの感覚を正確に認知し、自分の意思で塗り替えに成功しました。その後、同様な状態に娘が陥っていることが分かると、自身の感覚や体験を元に娘に説明し、解消することに成功しています。

彼女たちに何が起きていたか?

悪い状況に陥った時、対話をする意思はあるものの、しゃべり出す時の喉や気道の感覚から、それに近い『(あ、泣き出しそうだ)』と言う感覚を取り違えてしまう状態だったようです。結果的に言葉をしゃべり出せなくなり、沈黙を続けてしまいました。

特に必要以上に責任を感じていたり、そこにある事実が『0か100か』などの両極思考で極大化されている時に起こりやすい傾向にありました。

副次的な状況といえば、本心や気持ちなど問題のキーになる言葉を口にした途端、感情が昂ぶり実際に泣きだしてしまうなどの反応が見られました。

妻がこれをどうやってクリアしたのかと言えば、まず自分がそう言う感覚に陥っていることを自覚した上で、それがあっているかどうかに限らず【これは泣き出しそうなんじゃない。勘違いだ】と思い浮かべて決着をつけた事にあります。

そして、さらに【話さなければ状況は変えられない】と関連付けて思い出せるようにしたことが大きかったようです。

娘にそれを説明した際は

1:『しゃべったら、泣きだしちゃいそうだって思ってない?』と自分の状態を認識させる
2:『お母さんもそうだったし、他の人もあるみたいだけど』と状況を共感することで軽くする
3:『でもそれは勘違いだから。泣こうとしちゃてるだけだから』と現在の選択の誤りを指摘
4:『今はとにかくあなたが思ってることをどんどん喋らないと、嫌なものは変えられないよ』と新たな選択方法を示唆
と説明していました。娘の場合は【2】の段階でかなり表情に変化が見られ、緊張やチグハグな様子は見られるものの、自分からしゃべりだそうとする姿勢が出てきました。

見えないからそこに問題はない理論

意外とこれは一般の方の中にも、時折仕草となって現れている方を見受けられます。例えば気まずい状況になり、バレた時に反射的に目を逸したり、髪に触れる様にして手を顔の前に上げ、相手と自分の間の視界を狭めるなどの仕草です。

【相手の怒りの顔を見たくない】という心理もあるのでしょうが、私の持論としては相手への視界を狭めることで、相手から目立たないようにし、【見えないからそこに問題はない】と状況を整えているのではないかと思えることがあります。

もちろんこちらが見ないようにしたからといって、相手には丸見えなのですが、これは大人でも反射的に行う矛盾として持ってるようです。大人は大きくなって精神的に強くなったり、知識が増えることで常識的に行動しているようですが、幼少期に設定した選択方法は、意識しない限りそれほど変化していきません。

自分の視界を狭めることで、相手からも目立っていないように錯覚するのは、自分と他人との境界線が甘い幼少期に陥るパターンとよく似ています。

【見えないからそこに問題はない】ということにしているわけですから、もちろん声を出すのも危険行為になります。でも、返事もしなければもっと怒られると理解している場合、会話に合わせて返事だけは小さな声でしっかり行い、言葉は発さないという状況にも陥ります。

これらの系統としては、聞こえていないふり・頑なかつ大げさに関係がない事をアピール・怒鳴ることで言葉をかき消す・超逆切れで責任ごとひっくり返す……などといった方法論が考えられます。

ここでも責任に対して、両極思考などで極大化してとらえられていると取り付く島もない様に感じられますが、そうである場合はまず責任や自体の重大さを明確にする必要があります。

まずは普段から『あなたを否定するわけでもダメだというわけでもない、もっといい方法があるから聞いてくれる?』などの前置きを多用したり、何に対して不安を持ちやすいかを確認しておくことが重要です。

実はこのパターンでの沈黙は、周囲に伝染しやすい性質があります。なぜなら、この方法は性格や人間性の問題以前の、選択方法の一つだからです。性格や人間性を変えるのは難しいですが、こうした選択を取り入れるのは簡単です。特に消極的で効果が見込めるものや、独特な刺激をもつ選択はスッと入りやすかったりします。

わが家では娘がこの傾向が強く、次男に強く影響を与えましたが、逆にただの選択であったことから、そこさえ分かれば自覚させることは容易でした。

『そうやって、【こうしていれば見逃してくれるだろう】【こうしていれば終わらせてくれるだろう】とかって、人になにかやらせる方法を採るのは止めてくれない? 自分から喋って終わらせようとしないと嫌な時間はどんどん続くよ?』
【】の中の文章は、毎度その時の状況にあったものを挙げ共感を見せつつ、人にやらせず自分で終わらせる選択を強調したり、具体的な選択を用意したりしました。

なにを言ってもムダだろうから……

ASD当事者の場合は、その特性や気質から問題を大きくとらえてしまい、【あやまる】などの行為が、是か非かの断罪の場であるにとらえて萎縮してしまったり、【許してもらうなんておこがましい】と自己評価を下げた状態で萎縮してしまうことがあります。

それとは抜きに、【怒らないから言ってみなさい⇒理由を告げる⇒何でそんな事したんだゴッハァ!】と、逃げ道を失わせる叱り方をしている人に、本人が諦めているなんて状況もあります。(さらに『言わないと怒るよ!』の合わせ技で、ダブルバインドを見事に形成する方法を無意識に行うマッドな方も……)

どちらも本人が何故『なにを言ってもムダだろうから』と考えるようになったのかが重要になります。

対策としては

・叱る側が【何をどうするために叱っているのか】を明確にする
・結果何をすればいいのかを明確にする
・『どうして?』『気持ちを言ってみなさい』などのオープンな言い方を避け、『~~だった? それとも~~?』など選択肢を提示する
が基本的なところです。ASD当事者などの中でも、両極思考に陥りやすい性質の方へは、まず、それがどれだけの事だったのか、どこまで責任を感じるべきなのかを明確にしてからでないと萎縮に繋がってしまうことがあります。

【関連記事】
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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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