長男
※これはわが家の長男と、その子のお互いの特性によって起きたことです。
全てのADHDとASの当事者の方の関係を指すものではありません。
全てのADHDとASの当事者の方の関係を指すものではありません。
5歳になり、おともだちとの遊びに夢中になる長男。家でも今日遊んだ楽しかった報告などが充実していく。親としては安心してほっと胸をなでおろしていた。一時は他の子との関わりが弱く、心配していたのでなおのこと……。
ただ、ひとつ問題があった。
とある子と遊んだ後は、衝動性が治まらなかったり、激しく落ち込んでいたり。
その時は多くを語らない長男。理由がわかるのは数日後だったりなんてことも。
内容は
【叩かれた、でも謝ってくれた。でも……】
【酷いことを言われた。でも謝ってくれた。でも……】
【気が付くと調子に乗りすぎて、やっちゃいけないことをしちゃった……】
【酷いことを言われた。でも謝ってくれた。でも……】
【気が付くと調子に乗りすぎて、やっちゃいけないことをしちゃった……】
時折これが引金となり、思いの外長い沈み込みや、よそよそしさにつながることにもなる。
そして、後にその子はADHDの診断を受けていて、衝動性と他害の傾向が強いと言われていたということがわかった。
5歳と言う年齢上、まだ付き合いのコントロールは出来ず。親が入るにも微妙で、デリケートな問題だった。
■今だから分かること
まず申し上げておくことは、
『この子が悪くて、うちのが純粋でいい子』
なんて気持ちはさらさらなく、あくまで子供同士、自身でコントロールが利かない年頃に見られる難しいケースの1つとしてこの記事を書いています。
『この子が悪くて、うちのが純粋でいい子』
なんて気持ちはさらさらなく、あくまで子供同士、自身でコントロールが利かない年頃に見られる難しいケースの1つとしてこの記事を書いています。
正直、これは書こうかどうか非常に迷いました。
なぜなら誤解を招きやすい上、親としての倫理観はあまりに幅広いからです。
もし、この記事で気分を害される方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。しかし、実際問題、社会ではこういった事も起こりうると言う事実として書かせて頂きます。
※ADHDとASの関係が必ずしもそうなるということではない、ということも添えさせて頂きます。非常に個人差の大きい話ですから。
もし、この記事で気分を害される方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。しかし、実際問題、社会ではこういった事も起こりうると言う事実として書かせて頂きます。
※ADHDとASの関係が必ずしもそうなるということではない、ということも添えさせて頂きます。非常に個人差の大きい話ですから。
長男は4歳の頃に少しづつ自分の気持ちの整理や収め方、人との距離感などを獲得していきました。しかし、それは多分に【自制】や【道徳心】に裏付けられた、性善説に頼った支えでもあります。子供同士で遊ぶ場合、だいたいの子はここまでやることもあるけど、これ以上はやらないなどのボーダーラインの上で関連付けていたということです。
しかし、その子の場合は衝動性が強く、また怖がりな割に自己顕示欲と自尊心が高く、大人の前では大人しいのですが子供同士では攻撃的な面が強く出ていました。
長男はようやく自制するブレーキと、【嫌といってもいい】という概念を覚え始めたばかり。しかし、その子の場合はふつうよりちょっと自制を超えた行動が多い。長男は非常に混乱していました。本人同士は非常に仲がよく、お互い『大事なおともだち』と言っているのですが、一緒にいる時間の4割~6割はケンカ。
長男は乱暴されていたり、おもちゃを取り上げられたりなどの理不尽に対し、『やめてよ』と勇気を出して立ち向かうものの相手はむしろエスカレートしていく……。
大人が気がついて間に入ると、その子は手のひらを返したように大人しく、小声で『ごめんなさい』は言ってくれます。そして長男も『いいよ』とシーンにあったセリフで返してしまう。とたんにニコニコ顔に戻る条件反射。
それで終わっても数十分後にはまた小競り合いがはじまり~のループ状態。
それで終わっても数十分後にはまた小競り合いがはじまり~のループ状態。
長男はその時は謝ってもらえたので『よし』としているつもりでも、フラストレーションは確実に溜まっていて、彼が帰った後に落ち込んだり泣きだしたり。
しかし、しばらく経ってまたその子が遊びに来た時には『大事なおともだち』に戻っていて……。だから遊ぶのを止めるのもはばかられ……。
『遊ぶなと言うべきか』『そんなもの大人が入ることじゃない』『でも息子は沈む』『でも大事なお友達だという』まさか子供同士が遊ぶというだけで、こんな葛藤がくるとは思いもしませんでした。
『遊ぶなと言うべきか』『そんなもの大人が入ることじゃない』『でも息子は沈む』『でも大事なお友達だという』まさか子供同士が遊ぶというだけで、こんな葛藤がくるとは思いもしませんでした。
また、長男の問題である『楽し過ぎるとおかしくなる』ポイントがあります。
ふつうの子の場合遊びにもそれなりのブレーキがあるのですが、その子の場合はやり過ぎるくらいに衝動的に動いてしまうため、長男にとっては『ここまでやっていいの?』と思うひまもなく、危険な行為や普段はやらない禁止事項を思わずやってしまう。
ふつうの子の場合遊びにもそれなりのブレーキがあるのですが、その子の場合はやり過ぎるくらいに衝動的に動いてしまうため、長男にとっては『ここまでやっていいの?』と思うひまもなく、危険な行為や普段はやらない禁止事項を思わずやってしまう。
そして、冷静になった時に自分を責めてしまったり、罪悪感に不安を覚えたり……。
これは長男にも責任があり、お互い様といえばお互い様なのですが、その頻度が激しすぎる訳です。どこかお互いに自制を取っ払われてしまう状態。
しかし、同様に多動が強く、ADHDの診断を受けている他の子と遊んでいてもここまでは行きません。ちょうど良い距離をお互いに保とうとしている様子が見受けられました。
しかし、同様に多動が強く、ADHDの診断を受けている他の子と遊んでいてもここまでは行きません。ちょうど良い距離をお互いに保とうとしている様子が見受けられました。
正直、親から見てお互いの障害と、本人同士の持つ特性からすると相性が最悪でした。
お互い楽しく遊んだとしても、お互いの自制を少しづつ取り払ってしまう関係で、その子自身もふだん他のお友達とはあまり遊ばない性質だったのも大きかったと思われます。
お互い楽しく遊んだとしても、お互いの自制を少しづつ取り払ってしまう関係で、その子自身もふだん他のお友達とはあまり遊ばない性質だったのも大きかったと思われます。
また、そういう時に相手の子の保護者の方が、一切様子見に来ないのも衝動性を大きくしていたのかもしれません(自分の親がいることでブレーキが掛かかったり、その子の止め方を知っている可能性がある)。
やがてその子はお稽古事の関係で疎遠になっていくのですが、それまでの間、長男はお気に入りのおもちゃをいくつも壊されたり、うちの家自体もいろいろと壊されたり……。
なにより、長男のようやくつかみかけた『自制のボーダーライン』がブラされる事の問題が大きく、取り戻すのに大きな時間を費やされました。
なにより、長男のようやくつかみかけた『自制のボーダーライン』がブラされる事の問題が大きく、取り戻すのに大きな時間を費やされました。
相手の保護者の方にそれを言うのも変ですし、非常にデリケートで、社会的な難しさを考えさせられた一件でもあります。
これは後に専門家に相談しても『それは引き離すしか無いですね』との意見でした。
確かにまだ、お互いに距離感をコントロールできるほど成長していないのだから難しいものがあります。しかし、保育所や学校であれば当事者同士以外にも複数の子どもがいて、そう言った距離を大人が作れますが、子供同士の2人の遊びとなるとなかなか入るタイミングが掴みづらいものです。さらにお互い独特な立ち位置で衝動性の問題があるとなれば、素人の一父親にはとてつもない難問です。
『子供同士のやることなんだから……』では済まない、繊細な社会性の子もいるということでしょうか。一定の発達を持たない限り、本人の気持ちの尊重が難しいこともあります。
この当時、非常に参考になった記事はこちらです(設定は違うんですが思考のヒントとして)。⇒最悪の相性│意味不明な人々
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中の人
夫。30代。
定型。フリーのデザイナー。
自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。
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