妻
退職
幸運にもすぐに第一子懐妊。しかし、私の職場がいよいよ怪しくなり、退職することに。住居も当時のアパートでは子育てに向いておらず、都内にアクセスが便利な範囲内に一軒家を借りた。
当時は酷い不況で仕事もなく、ネットとハローワークを駆使したが、まず私のスキルを活用出来るものはなく、全て1から始めなければならない仕事ばかりだった。そして、あきらかに『まずい感じ』。今で言うブラックな案件だらけで、非常に頭を悩ませていた。
そんな時、妻が声をかけてくれた。
『今まで大変だっんだし、休めばいいじゃない。私も知らない土地で初めての出産だから、居てくれると助かる』
実際、激務を重ね続けていたため、身体も壊していたし、不慣れな土地で身重な妻を一人にするのは心配でもあった。
失業保険を受けながら、貯蓄を切り崩しつつ、妻と出産に向けての準備を始めた。
将来の不安はかかえつつも、とても穏やかで幸せな時間だった。
【つづき】⇒～長男誕生～
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