妻
独身時代の妻
ほとんど怒る事もなく、こちらを怒らせる事もない、ほがらかでちょっと天然系な女性だった。
弱点といえば
部屋の片付けが苦手で、優柔不断。
苦手な事は考える事すら苦手。
注意力の散漫な所があり、ややADDの気があるなーとか思っていた。
部屋の片付けが苦手で、優柔不断。
苦手な事は考える事すら苦手。
注意力の散漫な所があり、ややADDの気があるなーとか思っていた。
ただ普通に社会生活はしているし、金銭感覚や生活力が高いので、特に気にも留めてはいなかった。不安定になることもあったが、実家の事であったり、職場のこと、将来の事であったりと、二十代前半の女性としてはよくある範囲内だった。
非常にマイペースではあるが、ニュースなどで自分のことのように悲しんだり、本に感情移入するなど、他人に興味がないわけでもなかった。
大きな違和感を感じたのは付き合い始めて5年後、同棲を始める時だった。
最初の違和感
当時、彼女は妹と都内にアパートを借りていたが、妹が海外に住む事が決まり、家賃の関係で引越しを迫られていた。
私も彼女も職場は都内。当時の私は通勤に片道2時間かけていたので、同棲すればお互いにwinwin。思い切って同棲を決意した。
私も彼女も職場は都内。当時の私は通勤に片道2時間かけていたので、同棲すればお互いにwinwin。思い切って同棲を決意した。
しかし、引越し当日、業者のトラックに便乗して到着すると、部屋は何一つ片付いておらず、むしろ酷く荒れていた。
理由は
『妹が心配で片付けが進まなかった』
『妹が心配で片付けが進まなかった』
その妹はすでに海外に出発してから一ヶ月になる。なぜ今頃、そんなに心配になるのか? なにかあったのか?
事情が飲み込めないので、引越作業は時短することに。仕方なく荷物はアパートの一階に置いてもらい、業者の方には帰ってもらった。
自分で彼女の部屋を片付け、スペースを作り、1人で3階まで荷物を運んだ。その間、彼女はどこか上の空で、積極的に手伝うわけでもなく、困った様な顔で佇んでいた。
付き合って5年、うっきうき浮かれモード(懐)とまでは行かないが、それなりに初めての同棲生活にワクワクしていたのだが、肝心の彼女はそのまま心ここにあらず。
彼女が通常に戻るのに2ヶ月程度を要した。
■今だから分かること
当時はあまりによそよそしく、そんな態度は初めてだったので、『同棲を後悔しているのか?』と非常に不安になりました。
今思えばパニックだったんだなぁ。
確かに『妹』も心配は心配だったのでしょうが、それが大きな原因ではなく、『住環境の変化』に戸惑っていたのだと思います。複雑に絡む現在の状況に、自分の不安がどこからくるものなのか、表層的に物事を受け止めてしまう自閉症スペクトラムの様相が出ていたのではないかとも。
また、『片付ける』といった行為も複合的な同義が絡むために困惑していたのもあるのでしょう。フリーズが溶けるまでに2ヶ月近くかかったということになります。
【つづき】⇒~結婚へ~
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