長男
人との距離感を理解し始める……が
3歳の頃から、他人と自分との違いが解らず、自分の要求や要望を言う必要がないために、『気持ちを叶えてもらえていない』などの落ち込みや憤りが発生していました。ようやく4歳になり、私と衝突した時に『親と考えが違うこと』を理解。
少しずつ気持ちを言ったり、自分の考えが伝わらない事を受け入れ始めました。
ただ、今度は『失敗を恐れる性質』であるあまり、要望を否定されることを必要以上に怖がり自分の意見を抑えこもうとするようになります。『~~がしたい』『~~をして欲しい』などの気持ちが言えないことは彼にとってもフラストレーションがたまりやすいらしく、だんだんと不安定になってしまいます。
これも距離感がつかめていないことと言えるのですが、手のひらを返した様な変化(ガンガン癇癪⇒大人しく理解ある感じ)に親も戸惑い、彼の苦痛になかなか気がつけませんでした。
ある意味、『空気よめない』から『空気読みすぎ』になり、磨り減っていた時期かもしれません。
これらは簡単なイラストで『お店でのねだりかた』や『遊びの誘い方』『嫌という意味』などのケーススタディを実施することでかなり軽減されました(完全ではない)。
言葉にとらわれる
例えば小さい生き物を見ると『かわいい~』と言うものの、それが近づくと恐怖で後退り。
『これは楽しいよ』と提案されると『(楽しまなければ!)』で、無理に大騒ぎとなってしまう。
『これは楽しいよ』と提案されると『(楽しまなければ!)』で、無理に大騒ぎとなってしまう。
よく自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)に言われる『言葉どおりに受け取ってしまう』がちょこちょこ現れていました。これは人の言葉を外通りに受け止めるだけでなく、『こういう時はこういうセリフを言うものだ』と解釈すると、その通りに発言し、その言葉通りに動いてしまうところがありました。
つまり、自分の発言にもとらわれてしまう。
これは自分の本当の気持ちを認識するのにジャマになり、心中で困惑するパターンが出来上がっていました。人との距離が何となくわかってきても、自分の気持ちを理解するのは苦手だったようです。現在は小学3年生(8歳)で、大分わかるようにはなってきていますが、まだ少し自分の気持ち(体調も)に気がつくのは苦手なようです。
自宅で認知行動療法を取り入れ、少しずつ『自分が今なにを感じているか』を認知できるようにトレーニング中です。
感情の些細な違いに弱い
例えば人がおもちゃで遊んでいるのを見た時、それに『気がつく』と、その『気がつく』が『やりたかった』や『憧れだった』などの想いと混同し、『ぼく、これがずっとやりたかった!』と発言したりします。
しかし、この想いは混同から来ているので、それが叶えられてもすぐに興味をなくします。
親からすれば『やらんのかい』となりますが、本人も困惑しているようです。
親からすれば『やらんのかい』となりますが、本人も困惑しているようです。
これはどこか衝動性(危険もかえりみず、興味がいったものへ飛び出して行ってしまうなど)の、突発的な感情にも似ていました。
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わが家では当時『深呼吸10回』などでまず落ち着かせ、【その気持は本当に前からあった憧れなのか】、【目に入って、気が向いただけの感覚なのか】を確認していました。
最初のうちは結局【目に入って、気が向いただけの感覚なのか】が解らず、ほとんどのケースで『前からやりたかったの』になってしまいましたが、だんだんと気持ちの違いが分かるようになったようです。
最初のうちは結局【目に入って、気が向いただけの感覚なのか】が解らず、ほとんどのケースで『前からやりたかったの』になってしまいましたが、だんだんと気持ちの違いが分かるようになったようです。
特に本人が気が付きやすかったパターンは、叶えられてそれを始めた時、すぐに冷めた瞬間を狙い『で、どうだった? それ、やりたかった?』と確認した時だったようです。
『うん、そうでもなかった♪』
を何度か繰り返すうち、目に入ったものに一瞬心奪われても『あれ、楽しそうだねー』と言える余裕がでてきました。
遊びの変化と集中力
これまで彼とのボール遊びは成立しませんでした。彼にボールを転がしてパスしても、彼は相手にボールを返しません。まるで取られてしまうかのように、みるみる不安そうな表情になり、逃走をしていました(笑)
また、ボールを投げるという行動ひとつでも、自分の思ったやり方以外は受け付けなかったので、いつも全力で地面に叩きつけるやり方しかやらず、投げることができませんでした。
4歳になり、相手との距離などを意識できるようになってから、ようやくボールのラリーが出来るようになり、また、ボールの投げ方などの説明を聞けるようになりました。
また、お絵かきもそれまでは『◯◯描いて~』とか『◯◯ってどうやって描くの?』と自分でやろうとしませんでしたが、自分で楽しんで描けるようになりました。
ただ、その集中力が飛び抜けていて、完成するまで脇目もふらず……といった感じ。昆虫を描く時も幼児の描くステレオタイプな『体に足を6本線』などの記号的な描き方ではなく、明らかに『写し取ろう』とする様子が見られました。
平面の絵を見たまま模写する能力が年齢の割に高く、シカの種類を角の形状やあごひげの有無で表現しようとしたり、昆虫の足の先の小さなギザギザの数を合わせようとしたり。
軽くデッサンと古典絵画の『目と手の動きを連動させる訓練』をやらせてみたところ、さらに上達していきました(しかし、その後図鑑丸写しに夢中になり、三次元を見たまま描く能力は停滞)。
走り方がクネクネと『しな』がある
目的の物に駆け寄る時や、こちらに向かって走ってくる時などはふつうなのですが、かけっこなどの単純に『走る』となるとフォームが変。
ポーンポーンと飛び上がるような走り方で、手は上までふらず下でひらひら(ちょっとヒゲダンスに似てる)。どうしても『走る』となるとそうなってしまうようで、4歳の間では修正不能でした。
我を忘れて必死だとふつうに走れるのに、走ることを意識すると……ヒゲダンス。
このフォームせいで駆け足が遅くなり、6歳くらいまで運動にコンプレックスを持っていたようです。その後は体感覚の調整を獲得し、フォーム修正が可能になりました。現在は運動能力的には学年でもギリギリ中の上といった具合です。
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中の人
夫。30代。
定型。フリーのデザイナー。
自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。
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