ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

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手記

子どもの衝動性(飛び出し防止・自制心強化)わが家の対策3つ

2014-04-13 Category:手記
うちの娘は衝動性が強く、事故や怪我、社会的に奇異な行動につながりやすく、心配が絶えませんでした。簡単に分けると以下の3つです。
A■危険な行動
道路への飛び出し/自宅から不意に出てしまい迷子/危険なものでもまず触って確かめようとする
などの危険な場所への判断が、興味好奇心・興奮でかき消されてしまうこと
B■人の迷惑につながる行動
他人の敷地内に勝手にはいる/人の車に乗ろうとする/スーパーの売り物をなんでも触ろうとする
頭ではやってはいけないと知っていながら、つい好奇心に負けてしまう
C■人間関係に関わること
思ったことを大声で言ってしまう/他人に指をさす/人の物を欲しがってしまう
まだ幼いためにやってしまいがちだが、その頻度と度合が強い
今回は我が家でとったそれぞれの対策をご紹介したいと思います。
ADHDやAS、PDDなど発達障害の子に限らず、衝動性の強い子どもに幅広く通用するかもです。

A:危険な行動

様々な場面があり、全てひとつひとつやらなければいけないのかと、先の長さに押しつぶされそうでしたが、娘の場合はいくつかのキーワードをかぶせることで幅広く対応出来ました。
ステップ1:衝動的に飛び出したり、道路に出て行ってしまう現場を押さえます。これは妻にやってもらい、何度か強く叱ってもらいました。衝動性の強い子の場合、この叱られたことに対し、反省もしますが同時に親に対して薄っすらと反感を持つことがあります。この反感があるとより、この後のステップが効果的な場合があります
ステップ2:叱られたことのショックが和らいできた頃、次のような趣旨の声を掛けます。
怒られて嫌だったね。でもこれからお母さんに怒られないで済む魔法の方法があるのだが?
要約すると、ショックの裏にあるポジティブな希望の部分に、うまくいく方法としてくすぐりを掛けます。乗ってくるようなら次のステップへ。無理ならやめておきましょう。失敗を繰り返すとこの手の技は効果が薄れます。
こういった注意で反感を持つ子の場合、本当はやってはいけないことを頭では知っていて、それが行動と結びつかない『ぶーたれ』感があったりするので、このステップではこれをつついています。
ステップ3:乗ってくるようだったら次のような趣旨の提案をします。
これからは車を降りたら、まずお母さんに抱きついて10秒数えてみよう
これはうちの子どもの場合、到着後の車下車での衝動的な行動が多かったため、まずこのポイントから攻略をはかりました。
ステップ4:実践編です。
これから遊ぶ時、帰宅時の車を降りた時や、移動先で目的の場所についた時に先ほどの提案を実践します。
まずピッタリと親がくっつき、出来れば抱きしめながらゆっくり10秒数えさせます。声は出しても出さなくても構いません。
衝動が強い子は目を閉じさせて、甘えが強い子は背中を10カウントするように合わせてポンポン。
慣れてきたら行く先を見ながらゆっくり10秒、本人に数えさせてください。
仕上げに深呼吸をオーバーに一緒にやるとベターでした。
この10秒でまず、だいたいは『あっちにいきたい』や『すぐに~~したい』などの衝動が弱まります。初動で安定から入ると、その後のテンション上がりすぎなどにもセーブが掛かることが多いです。
楽しい時間を過ごせたら、途中の休憩などに『ほら、最初に10秒落ち着いたから楽しいでしょ?』と畳み掛けておくと効果持続と追加効果が発生します。これは『まだ帰りたくない!』となりがちな子にも『今日は楽しかった』という満足を先に感じさせておくことになるので、帰りの切り替えが楽になることも。

B:人の迷惑につながる行動

人の家や車に~。
これはよくある『うちの子、空気よめない!?』という取り越し苦労に似ています(KYは経験の裏付けでつくものなので、教えないとわかりません)。
こういうタイプの子(うちの場合は長男と娘)は知らないからやっちゃうので、まず段階的に常識を教える必要があります。こういうのって、見てて分かるはずでしょ? っていうのは、親ができてる大人だからおもってしまうもの。もしくはご両親の教育がステキだった証拠です。
分かっているだろうとは思っても、もう一度確認の意味で教えてみるのもいいかもです。
どのくらいかというと、
例:ひとりで家の前で遊ぶようになった頃
1:人の家は門から先に入ってはいけない。泥棒になっちゃう。
2:そのお家の人と遊ぶ約束があった場合はピンポンまでは入っていい。
3:ピンポンを押すか、声を掛けて家の人に『どうぞ』を言われたら入っていい。
4:まあ、こんな感じで人んちに入るのは難しいからしっかり考えないとね。と釘刺し。
などです。わからないからやっちゃうのがほとんど、そして時折『屁理屈』のような言い訳が出てきますが、それは最初のルールに不備がある場合に起こることが多いです。揺るぎない大原則を作っていきましょう。
分かっていてやった場合は『聞いている様子』が見られるまで話します。
聞かない場合は『みんなのルールが守れないなら、もう遊ばせないよ』などの自由を奪います。ポイントは親だけの『口うるさいルール』ではなく『公式なんだぜ』感を伝えることでしょうか?
また、叱る時はガッツリ叱ることで、こういった『聞いている様子』を呼び戻すまでの難易度が軽くなることもあります。その子の『叱られ耐性』を見極めながら、一定の線を保つことがうちでの秘訣でした。

C:人間関係に関わること

人を指さして『あっ、~~(身体的特徴)な人!』
すれ違う人に『あ、大きな~~(身体的特徴)、あはは♪』
これは非常に時間がかかります。というより、これこそ『失敗しないと分からない』ことなので、しっかりと真顔で『いけないことだ』とケースごとに擦り込んでいくしかありません。うちで失敗したケースは『そのうち分かることだろうし……』と親が弱く引いた時のポイントが、後々問題につながったことです。『解らなくても言っておく』は上ふたりの大原則でした。
うちの長男と娘の場合は、この『いけないことだ』の時に、『これは喧嘩になっちゃうパターン』と毎回伝えていました。大人でも喧嘩になっちゃうんだよーと。特にポイントなのは、そういった時はその『気になった相手』に気持ちがいってしまっているので、体の向きを変えさせて視界を遮り、こちらの顔を見させながら伝えましょう
大事な親の言葉が『気になった相手』への興味で半減してしまいます。

うちではどうだったのか?

長男の場合は5歳の頃には『BとC』はほとんどなくなりました。ただ、それでも軽度アスペルガーの彼の場合、今までに経験の無い何かがあって、その衝撃に擦り込みを凌駕された場合『あっ、~~(身体的特徴)な人!』などの言葉が出てしまいます。まあ、これはまだ8歳なので仕方がないか……。
それでも、近所の定型の子どもたちと比べてみると、むしろかなり少ない方なので大丈夫かなぁと(彼の場合は、『普通よりしっかり認識出来ている』程度に保たないと、耐性が弱く、失敗時の自責で自爆する)。
Aの飛び出し行為などは、小学校1年生の後半には完璧に乗り越えたようです。三年生になった今はかなり信頼できる状態に(泣)
娘の場合は現在5歳終盤の自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)、一時『B』の激しい時期があり集中講座。それを超えた途端に『C』が爆発、合宿クラスの集中講座。『BとC』をほぼクリアしたところで『A』が来るという、彼女らしいなだらかでない成長っぷりが来ました。
現在は『A』の10秒ルールが非常に大きな効果を発揮していて、スーパーなどでも自分から『今、10秒数える所?』などの言葉が出てきます。これはルールを憶えたというより、私は彼女が自分の興奮状態を正確に認知出来てきた証拠と見ています。
彼女の場合、いつも保育所からの帰宅後に家のガレージで10秒、そして家に入ってすぐ、妻がしっかり抱きしめながら『お家は一番楽なところ、落ち着いて好きなことができる楽なところ』と再確認する【儀式】があります。
彼女はこの
『10秒で落ち着いた後、さらにお母さんに安心をもらえる』のルートが効いている気がします。
まだまだ怪しいところはありますが、かなり前進しています。
この【儀式】についてはまた別項で。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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