ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

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手記

【最近どうよ?】アスペルガーな妻のオープンクエスチョン考察【やってる?】

2014-05-08 Category:手記
自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の特徴としてあげられるのが、オープンクエスチョンに困惑してしまうということ。オープンクエスチョンとは『最近どう?』などの答えがいくつも想定できる投げかけのことで、またこれとは別に『話の前後から質問の意図が読めない』という点と合わさり会話に小さなズレやすれ違いが生まれることがあります。
わが家の娘の場合は典型的で、長男と妻の場合は、このオープンクエスチョンなどに対し、『見ていると分かるけど、自分が投げかけられると“う~んどうしたものか”と止まる』ということがあるようでした。
今回はわが家のASD当事者3名に見た、会話の考察をまとめてみたいと思います。

オープンクエスチョン対策

最近どう?』『調子は?

選択肢がなく、複数の考察が用意された典型的なオープンクエスチョンです。
では定型発達者はどんな答えを求めてこの質問をしているのでしょうか?
実際はどちらも主旨は同じで
A【あなたと話がしたいから、会話の糸口探しにきたよ】ってことだったり、
B【こっち良い話があるから聞き返してくれないかな~】だったりします。
両者共通はまず『話しようよ』であり、『いきなり本題を投げかけたりするのは一方通行かな』と、話しかけた相手に対して会話のキャッチボールをある程度望んでいる状態だということです。つまり【お話がしたいの】です。
AとBの違いは相当に仲が良いか、付き合いが長くないと見分けはつきにくいでしょうが、Aはテンション通常・表情は穏やかで、Bはウズウズ嬉しそうだったりするかもしれません。まあ、特に見分けることに意味合いはないでしょう。
この場合、『最近どう?』『調子は?』ということですが、どちらも詳細を聞きに来ているのではなく、あくまで会話のきっかけの合言葉なので、以下の様な答えが妥当と言えます。
まあまあですかね(1)。そちらはどうです?(2) いい話あります?(3)
我ながら超妥当です。が、これはいくらでもアレンジ可能な3行リードです。
AもBもこの答えでズレてません。相手の目的はあなたとの会話だからです。
正直(1)だけでも終了には出来ますが、即答はちょっとキツイ印象を与えかねません。
例えばこちらにも聞かせてあげたい、最近の変わった良いことがあるようなら『へへ、いい感じなんですよ(1)。そちらはどうです?(2) いい話あります?(3)』と、(1)の部分でポジティブな返事にアレンジすると、相手はその(1)の部分を高確率で聞きに来るでしょう。
聞きに来ないで自分の会話を続けるようなら『聞いて欲しいことがある』のかも知れません。
ちなみにある程度フランクな関係の場合、
【まあまあですかね(1)。そちらはどうです?(2) なんか浮いた話あります?(3)】
と(3)にややスキャンダラス臭を入れるだけで、突っ込みを返してもらえることもあります。
これが想像力のない上司の場合などで、自分の不幸自慢に来ている場合は、(3)をカットしても良いかもしれません。あくまでライトな会話にするための、ポジティブなワンポイントなので。
うん。私は定型ですが、定型社会って面倒くさいと自分で書いてて思います(笑)

前後の会話の上でのオープンクエスチョン考察

最近、帰ってもやることなくてね(1)』……『この間、美味しい焼き鳥屋見つけてさ~(2)』……『今夜どう?(3)

こうして文章にして書くと分かりやすいですが、(1)~(3)の間にそれぞれ他の世間話があったら、ちょっと分かりにくいと思います。多分わが家の妻の場合は(3)で『なにが?』と聞き返すことでしょう。

一応、これを翻訳するならば、『最近私は一人で寂しいので(1)、私はちょっといい店知ってるから(2)、一緒に食べに行きましょうよ(3)』です。最初っからそう言えばいいじゃんと思うかもしれませんが、こうした意図のやり取りを楽しむのも、コミュニケーションの1つの楽しみとして浸透している側面があります。
この回りくどい提案を解説してみると
1)で寂しい気持ちを言うのがこっ恥ずかしいので、他の会話に隠そうとしています。
2)は自慢や発表ではありません、場合によってはここで『おお、それいいなぁ、連れてってくださいよ』を待っていたりします。
3)は『一緒に行こうよ』と言う投げかけにしてしまうと、なんだか断られた時に未来永劫一緒にいけない様な寂しさを感じるため、わざと濁したオープンクエスチョンになっています。
この場合は別に(3)で『なにがですか?』と聞き返しても失礼にはあたりませんし、正直、それをわざわざ指摘してくる人とは、美味しく楽しい焼鳥屋の時間は望めないでしょう。ただ、聞き返されるよりは、自分の質問にYES/NOの答えがもらえるとスッキリするのは、定型もASDも同じではないでしょうか?
乗り気な場合や、相手の提案に興味がある場合は(2)の段階で『どこどこ? 連れってってくださいよ』などで答えてOK。断る場合は、途中で相手の真意『飲みに誘っている』が分かっても、最後の(3)の誘いの言葉までこちらの返事を告げるのを待てば、キツさはないかと思います(面倒でも、無碍に断れば角が立つことがあります。ちょっと待つだけでスムーズならそちらが得策でしょう)。
わが家の長男の場合は、この前後の会話から質問の意図が読めないことが多く、また逆に彼からの質問の意図が分かりにくいことがよくありました。本人にはとにかく『今、何の話か』と『何を話したいか』の要点をまとめる練習をさせることで、かなり会話のすれ違いは減少しました
実際、この前後の会話からの質問意図を見失うパターンは、とりとめのない会話などに起こることが多いので、気にしてしまうより冗談に変えたりなど明るくスルーしてもらうことに集中した方が建設的かもしれません。
ただ、コミュニケーションや自分の周囲の環境の要点を把握することは、認知力を上げて自分を安定させることには非常に役立ちますので、意識的に要点をつかもうとしていても損にはならないのでお奨めです。

わが家の当事者たちに見るもう一つの側面

会話をしていて思うのは、他に気になることがあったり、会話外に注意があると質問への困惑や返事のズレが起きやすいようです。また、自分の気持ちを伝えなくてはいけない時や、会話を積み上げながら解答を導き出すなどの、目標地点が曖昧だと起こります。
私が彼らとのそういった時のやり取りに感じたのは、
さっきまで耳に入ってきた音の中から、会話の内容を一度文章に拾いなおしている
という感覚です。
ふだん余裕がある時や、リラックスしていると耳から入った声をそのまま会話として認識できているので、止まることなく会話が成立します。しかし、焦りや不安などから余裕がなくて、その環境を認識するためのメモリが削られていると、音をそのまま情報として解析できず、一時的に保存した音声を文字起こしするようなプロセスが見受けられます。
こういった場合は、最初にそのメモリを食うきっかけになった、心配事や不安を取り除かない限り、一時保存する情報が増えて余計に圧迫していきます。
途中でそれを取り除くと、すぐに目に光が戻ることがわが家ではよくある光景です。

周囲がASD当事者に話しかける時のポイント

よく言われるのはクローズドクエスチョンです。これは選択肢が用意され、その範囲内でしか答えが用意されていない文字通り閉じた質問です。
例えば
今夜仕事が終わったら、美味しい焼鳥屋に行こうと思っているんだけど、来れる? 来れない?
など、なるべくならYESかNOで答えられる質問にすることです。
ただ、彼らの居心地の良さだけを与えようと周囲が動くよりも、順応していけるように、そこに問題は残しておくことも大事なんじゃないかなあと、わが家では考えています。
その代わり、戸惑っている様子が見受けられたらとにかく解説してます。どうして今戸惑ったのか、何を求められたのかなど、なるべく分かりやすく。
ケーススタディが増えると、少しずつ自分の気持ちや周囲のパターンを現象として認知していけることが多い気がします。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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