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Category:軽度アスペルガーな長男

長男

1年生:急に泣き出す・いきなりハイテンション│アスペな長男の情緒不安定

2014-07-31 Category:軽度アスペルガーな長男
初めての夏休みに入ってからの長男は、最初にはしゃぎすぎて色々やらかした分、中盤からは大人しくなった。しかし、終盤に差し掛かると、また落ち着きがなくなり、目が座ったま会話も通じているのか通じていないのか……。ここまでと比べると、直接的な問題が表面にないため、なぜそうなるのか全く予想が立たない。
さっきまで生返事で反応がないなと思っていたら、急にテンションが上がりだし、会話を無理やり盛り上げるような、ひどく大袈裟な演技ばかりになる状態へ。
かと思えば、ちょっとした冗談やからかいの言葉、またはそれらとも何の関係もなく、急に泣き出すなどの不安定な情緒の波があらわれた。
なんともお互いに気の休まらない日々が続く。
どちらも突然起こり、話は興奮状態が冷めるまで通じず、聞き出そうとしたり理解しようと様々なアプローチをしたが効果は全くなし……。結局、夏休みの終了から数日後、正常な精神状態に戻っていった。
■今だから分かること
この時は結局、解決出来ませんでしたが、ある程度の予測は立ってはいました。彼が情緒不安定になっていた原因は、いくつかの特性や焦り・不安から、心や思考能力の余裕を奪われて起こっていたものと思われます。彼の持つ自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)としての特性と、【初めての夏休み】というシチュエーションは、ある意味で相性が悪いものでしたが、彼の特性や思考を知るには非常に良い経験となりました。
前半までの【落ち着きの無さ】や【はしゃぎ過ぎる】傾向は、単にいつもと異なる興奮状態からの【刺激待ち状態】が原因となっていて、実際の楽しさなどよりも“もっと楽しいこと(騒げること)”に心をとらわれていた状態です。着地点が“もっと楽しいこと(騒げること)”なので、満足することも楽しさを実感することもなく、ただただ手当たり次第に騒ごうとしていただけでした(瞳孔開きっぱなし)。
中盤はそれらの失敗から“落ち着きを取り戻す”というよりかは、ふだん自分が求めていた楽しみ方や遊び方に、落とし所が点いたといった感じでした。つまり、何かきっかけがあればいつでもスイッチが入っていたものと思われます。たまたま座りがいい状態になっただけです。
これは一年生と幼かったことが大きく、2年生・3年生と成長するに連れ、彼が【会話から自分の気持ちに気がつける】様になっていく事で改善されていきました。
夏休みの前半~中盤では、【刺激待ち状態】が不安定の原因になっていたのですが、では後半の情緒不安定はなんだったのかと言えば、少し原因が違っています。
頭の中で処理しきれない焦り
彼の中で起きていた本人も理解できなかったことは、次のようなものだったのではないかと思われます。
楽しい夏休みも終盤に差し掛かり、終わりが近づいていることも感じてはいるが、【カレンダーをみても日程がピンと来ない】曖昧な不安がベースになっています。そして、その“曖昧な日程”の中で、【やってもらえるものと思い込んでいた】ことや、【やりたいと思っていたけど失念していた】ことなどが渦巻き出していたということ。
しかし、本人はそれを自覚しているわけではなく、意識の裏側に決着のつかない問題のシルエットが行ったり来たりしていて、それを見ることも感じることもできないグルグルモードになっていた可能性が非常に高いと考えられました。
このグルグルモードは長男だけでなく、わが家の自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)当事者の3人に共通していることですが、【何かしらの未解決問題が頭の片隅にあると、考えている自覚がなくてもメモリ(余裕)を奪われ、気がつくと全てにおいて動けない小パニックに陥っている】という性質と結びついています。
その性質に上乗せして、【親を独り占めできる】【学校が始まると親といられない】などの、親からの分離不安なども後押しして泣きやすくなり、それを埋めたいがそれが何なのかを理解できないから起こる、常に親と盛り上がっていようとする不安行動。それがハイテンションの正体です。
彼の特性を知らなければ、不安障害などの疾患を疑っていたかもしれません。
その無自覚な状態は、親から説明されても実感できるほど発達していなかったため、声をかければその時は表面が落ち着いていますが、不安定な原因は何一つ乗り越えられていないために解決不能に陥っていたのではないか?

 

これが息子の初めての夏休みに、一人保護者反省会を開いた私の答えでした。
ちなみにこの時の彼のグルグルは相当に深かったらしく、夏休みが終わってしばらくは、ちょろちょろと【やりたかったこと】を口にし、悔やんでいる様子もありました。その時はそれらを完全に失念していたようです。
この反省を書き残しておくことで、翌年の2年生の夏休みは、かなり安定したものに昇華できました(1年次と比べれば)。また、この極端な例を見ていたことで、普段の生活でも不安定になっている時の見極めがつきやすくなりました。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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