ASDでACの妻と
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Category:軽度アスペルガーな長男

長男

小学1年:持久走大会などのイベントが不安でクヨクヨ│アスペ長男の不安症

2014-06-04 Category:軽度アスペルガーな長男
なんか最近元気がないし、よそよそしい。気になって長男本人に尋ねると、
長男『持久走大会、不安や……』
どうやら小学校で練習が始まったらしい。本番は二ヶ月後、本人の順位はど真ん中。良くもないが悪くもない。しかし、本人はしきりに不安を訴える。
私『ふだん走ってないのに、いきなりその順位ならいいんじゃない?』
長男『うん、でも……』
私『もっと速くなりたいってこと?』
長男『うん、後10番速くなりたい……』
というわけで、夜、走る練習。本番は1kmだが、すぐに3~4km走れるようになり、フォーム改善して1kmのペースアップも実現した。
そして、順位は10番どころか20番上った。
私『やったじゃん。この短時間でこれは凄いよ』
長男『うん、でも……』
私『もっと速くなりたいってこと?』
長男『うん、うまくできるか分からないから……』
私『一応練習は続けるけど、今のままで充分君は上手くできるから大丈夫だよ?』
と、言うわけで練習続行。学校での練習でも順位をさらに上げ、後は本番を臨むのみとなった。
───本番当日。
彼の順位は後ろから何番目といった結果に終わった。どうやら本番に舞い上がり、ペース配分がめちゃめちゃになったようだ。激しく落ち込む彼。何を言っても届かず、4~5日はへの字口のまま、ネガティブを全面に押し出していた。
それでも流石に一週間もすると、なんとか外へ遊びに出かけるようになった。
(よし、これでもう少し落ち着いたら、もう少し勝負事について教えてあげようかな)
笑顔も戻ってきたその矢先、再び長男の顔から生気が失せた。
私『今度はどうしたん?』
長男『なわとび大会、不安や……』
私『うん、なんかもう、お父さんも不安や
■今だから分かること
結論から言いまして、この彼の【不安症】は二年生の終わりまで、対策の効果は見られませんでした。放っておくと吐くまで悩み、助けていると“もしかして過干渉?”と親の立ち位置が分かりにくくなったり。
今回はある意味、ASD当事者を支えようとしてもできなかった時の、損だけで終わらせない方法といえるかもしれません。
彼の場合は自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の特性である、【0か100かの両極思考】とそこから派生する【完璧主義】が大きく、そこに【その場で解決できない問題にとらわれる】という彼の特性が色濃く出ていました。
彼に関して、こういった場合の多くは、【勝ち負けや結果だけでなく、それをやる意図を知る】や、【結果は進むべき方向であって、そこまでの途中を楽しむ目的のものもある】と認識すると一気に肩の力が抜けます。しかし、この時はまだ幼く、同時に初めての小学校でのイベントでもあったため、耳には入っていても実感がわかなかったようです。

これらのイベント不安症は、5歳の時の“あきらめ思考”で乗り越えられた要素が、頭の中で環境変化のパニックに押しやられていたため、同じ事だと結びつかなかったようです。(過去記事⇒5歳:努力をしない・すぐにあきらめる癖の原因│アスペルガーの完璧主義

だからこの時の彼を安心させられる事があるとしたら、彼本人が【ぶっちぎりの一番】になるしかなかったのではないかと思われます。
この時は気長に
『それのプロになるわけじゃないから何番でもいいんだよ、頑張ることは大事だけど、それは本気で楽しむための材料みたいなものだから』
とか
『学校の行事なんだから、出来なくても死ぬようなことじゃない。失敗したらしたで、次に絶対うまく行くコツが分かるから、ゲームと思って楽しんで』
など、なるべく彼の顔が明るくなる言葉を掛けつつ、その表情の色から【何に不安を感じているか】を探り続けました。こういう探りで得た、心のアウトラインの様なものは、だいたい後に役立つことが多いです。
何で不安になっているのか、本人も分からなくなっていることがあるため、当時はこういったケースを積む時期がどうしても必要になりました。
実際はその物事自体への戸惑いと言うより、自分の立ち位置や立ち振舞に対する戸惑いから、同時並行で問題や生活を進めようとしてハングアップすることがあります。その要因になる事には大抵、個性ごとの傾向があるので、そのケースごと把握するには良い機会とも言えます。
わが家の自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)当事者3人に共通していることですが、物事に対して【どこまでやればいいのか】のボーダーラインの認知に関するトラブルが多く、そこに一瞬で視覚から得たり感じた事を【揺るぎない事実】と受け止めてしまう特性が事態を重くするパターンがあるようです。
どうしても本人のコンディションや、発達段階の家庭で言葉が届かない時は、逆に当事者本人の思考を知るチャンスだと思ってゆったり構え、次の備えのための対策を探したほうが賢明な時もあります。
と、当時振り回された私が書いてみたり。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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