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保育所や小学校への相談のコツ│アスペルガーの子ども教育連携

2014-12-10 Category:手記
病院の診断や各種テストの結果、また療育などで受けられたアドバイスを、教育機関とも共有する。
それはもちろんなのですが、診断書や報告書などとは別に、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)としての特性や、本人にありがちな行動の裏付けなどを伝えておくと何かとお互いが楽になります。
と、言うのも知性に遅れのないアスペルガー症候群の子どもの場合、問題行動が常に目立つなどのケースよりも、ふとした時に起こる認知のズレや、行動のズレでお互いに困惑することが多いからです。
これは親でないと分からない事の方が多く、また外では問題が起きないように、ただただ合わせ続けていて問題発覚が遅れる事にもなりかねません。
ただ、いざ先生方にお伝えしようとすると、何から伝えればいいのかちょっと悩む事があります。家族や近親者と違って、教育の場での関わり方は、普通の生活とポイントとなる部分がズレるからです。
今回はわが家が保育所や小学校と連携する際に、伝えておいて良かったことをまとめてみたいと思います。

娘:先生方への報告

A【自分の気持ちに気がつくのが苦手】
B【目や耳に入った物、思い出した事が一瞬で“全て”になる】
C【新しい習慣が身につきにくい】
D【物事を“よい・わるい”両極端にとらえる】
E【空気を読みすぎて逆に悪手になる】
F【“こだわり”や“とらわれる”ことが多い】

G【“分からない”が不安感と直結する】

うちの娘を先生方に説明する際にお伝えした、ざっとの特徴です。以下、ザックリ項目ごとにまとめていきます。

A:自分の気持ちに気がつくのが苦手

自分がそれを嫌なのか、嬉しいのか、状況によって周囲の表情に合わせて返答しているだけで、実際の自分の気持ちが分かっていないことがあります。
また、衝動と欲がごっちゃになり、叶わなかった場合に瞬発的に気分を害する傾向があります。
自分の気持ち主体の行動が少ないため、周囲からの必要に応じて行動することが多く、自発的な行動が取れないことがあります。多くの場合は【これをなぜやるのか】といった意図が理解できていないため、思考する対象として認識が浅いことが多いので、意図と“いつまでに”などのタイミングを伝えると、実感を持って進めるようになることがあります。

B:目や耳に入った物、思い出した事が一瞬で“全て”になる

ぱっと目に入ったものなどが、刺激として強い欲求などと混同しやすく、それが自分の気持ちだと混同することがあります。
例えば目の前にある玩具が、以前テレビで見たことがあった物だったりすると、【ずっと欲しかった】となることがありますが、実際は“思い出した”だけなので、購入するとすぐに興味をうしなったり。
想定される行動としては、さっきまで全く興味がなさそうにしていた何らかの行動を、目の前で人が始めると【自分がやりたかった】と急に感情的になったり焦り出す事が考えられます。
対処としては【それは本当にやりたかった事なの? “気がついた”とか“思い出した”とかで焦っちゃってない?】など、本当の欲求かどうかを思い出させる声がけで落ち着くことがあります。
また、感情的な時では難しいので、落ち着いてからか、もしくはそう予想される際には先回りするなどが効果的です。

C:新しい習慣が身につきにくい

生活の中でパターン化するか、納得がいって腑に落ちるまで、新しい習慣がなかなか馴染まない事があります。これは理解が出来ないのではなく、強く残るような要素がない限り、反復が必要になります。
生活の中で『この間~~って言われたから、この次は~~をするべきなんだな』など、思考と同時進行で行動を組み立てるのが苦手です。
『1を聞いて10を知る』のではなく、『6まで聞いて12を知る』くらいに思っておくと、お互いに焦りを持たずに済むようになります。
また、逆に“強く残る要素”があった場合、一度でもその例外を受ければ、“強くやりたい習慣”としてとらえてしまうので、『今日くらいは~~だから、いいか』と普段抑えている事を許すと、その修正は非常に難しくなります。

D:物事を“よい・わるい”両極端にとらえる

人からアドバイスや注意を受けた際など、今までの自分の行動に是正が生じた場合、【自分はできていなかった!】と極端に感じて自己評価を下げることがあります。また、自己評価を守るために、急に反発するなどの行動になることもあります。
どちらも単純に“行動”として聞き入れられなくなり、著しく浸透し難くなる事があります。
その際は【あなたを否定しているわけでも、愚かだと思っているわけでもなく、こうしたらより楽になるから伝えている】などの言葉でショック状態を解くことが出来たりします。ただし、こういった極端なとらえ方などが頻発する時は、その他に何か不安要素が幾つか抱え込まれていて、本人が疲労を起こしている事もあります。その際は一人の時間を挟んでからなど、自然回復をある程度待ってからだと伝わりやすくなる傾向があります。

E:空気を読みすぎて逆に悪手になる

何かいつもと違う生活をする時や、環境が変わる際、また興味関心や好感度の高い人物がいる場合、『どうしてわざわざ今それをするのか……』と、驚くほど的確に余計な行動を取ることがあります。
多くの場合は環境の変化に“いい意味でも悪い意味でも”動揺し、【何かしなくては・何かするべきだろうか】など、自分が背負う必要のない所に気が及び、“分からない”ために不安に変換されている場合が考えられます。
この時、刺激として強いのは【悪いこと】に関連する物事で、瞬間的に思いついて全てになってしまうので、“触らなくていいものを触る”、“近づいては行けないものに近づく”などの行動が増える傾向があります。
【どうしていればいいのか】という自分の立ち位置を見失っていることがほとんどなので、集団行動中であれば行動日程と、【何をしに来ているのか】などの意図を、“言わなくても分かるだろうな”とは考えずに言葉にすると、こうしたパターンを防げることがあります。

F:“こだわり”や“とらわれる”ことが多い

【これはこうするんだよ】や【これはやってはいけないんだよ】。また【こういう時はこれがないとイヤ】などのこだわりを強く主張する時があります。
そういう場合、自分のやり方と違うことに違和感をもっているだけだったり、それが“許せない”となっている事があるので、一度しっかり主張を言わせてから【こういうやり方もあって、これも正しいやり方のひとつなんだよ。だから今はこれでいい。君も間違えているわけではない】とお互いの正当性を主張しなおして認めることで、“正負・勝ち負け”などの姿勢が溶けやすくなります。

G:“分からない”が不安感と直結する

分からない事の大小に関わらず、分からないことがあれば余裕を失い続け、不安感に直結しやすくなります。例えば遊びに使った道具をどこに片付ければいいのか分からない場合、不安なのでその道具に近づくことを止めたり、その遊び自体が苦手なような不安感に苛まれたりします。
こういったひとつの不安を、切り替えられずに意識的・無意識的に限らず、長く不安感を残したり思考力を奪ってしまうことがあります。
これらが重なると、本人は【何に困っているのか分からない】状態に陥りやすく、思考力の低下から失敗が増えるため、自己評価の低下も重なりさらに悪化をまねくことがあります。
基本的に本人は自分の気持ちに気がつくのが苦手なので、【分からない】など自分で言い出せない(思い及ばない)傾向があります。

まとめ

上記のようなことを、噛み砕いたり例えたり、なるべく分かりやすいようにお伝えしました。一辺にではなく、いくつかは生活の上で必要に応じてお答えしました(何が問題になるか、何がヒントになるのか分からなかったし)。
また、娘の場合は特に視覚優位が強く、言葉で伝わらない場合、イラストを利用したり文字に書き起こすだけで深く理解する特徴がありますので、それもお伝えしました。
長男の場合、小学校入学時に担任とは別の補助の先生(低学年サポート)が駐在していたので、教科書を広げる・ノートに書くなどの行動が遅れがちだった点にお声がけをして頂いて、短期間のうちに授業中の正しい行動様式を覚えていけました。
保育所も小学校でもそうでしたが、こうした事を相談しにいった際に微妙に感じたのは、【クレーム対応への疲れの痕】でした。最初はどうしてもこちらの事を気遣い、本来こちらが聞きたい娘の問題行動なども、どこかオブラートにくるんだ伝え方だったり……。
足並みが揃う感覚を持てたのは
娘の行動が先生や他の自動に迷惑をかけているのではないか。それは彼女がこれから社会にでる時に摩擦を産んでいく事でもあるから、出来る限りこちらが主体となって、教育をしていきたいと思っている。だから、先生方の違和感を大切にしたいし、その対応を現場に還元させていただきたいと願っている
という、私の立ち位置と考え方をハッキリお伝えしてからです。
こちらも家庭で効果的だった一言などがあれば逐一報告していくことで、集中的な対策にもなりましたし、先生方の負担軽減にも多少なり貢献できたのかなぁと。また、それだけでなく家庭との教育方針共有が測れるので、娘自身も揺れることが少なくなったようです。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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