ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

Category:アスペルガーな娘

4歳:旅行やお泊りで不安定になる

2014-04-14 Category:アスペルガーな娘
長女が生まれて以来、実家への帰郷以外、ほとんど旅行らしい旅行ができなかったわが家。
2~3歳の頃の激しい癇癪で1日を過ごすことがなくなったのを見計らい、初めてゴールデンウィークを利用して旅行に出かけた。
目的地は海が見える旅館。
現地について2時間くらいまでは良かった。しかし、夕暮れ時が近づくに連れて
『いつお家にかえるの?』
『ここは嫌、お家にかえりたい』
から始まり、
『~~が嫌』
『~~だからダメ』
眉間にしわを寄せたまま、目についたもの全てが気に食わないと言わんばかに、ネチネチネチネチ文句を続けた。
結局、夕飯も早々にグズり疲れ、彼女1人一足先に眠った。
癇癪こそ起こさなかったものの、常に文句と緊張の連続。楽しんでいる様子は、最初の海での貝拾い数十分のみ。そして帰宅から数日間、さらによそよそしさが激しくなった。
もう旅行など行くまいと誓った。
■今だから分かること
まず、環境の変化に耐えられなかったこと。また、途中で疲れた時に、旅館で休めるという概念がなかったため、家に帰るまでずっと疲れているままだと思ったのかもしれません。
彼女は自分の疲れを疲れとして認識するのが苦手で、不快感や不安感、具合が悪いと混同してしまいます。ふつうなら『ちょっと休めばいいか~』と思えることでも、彼女にとってはよく分からない体調不良と同じなので、不快で仕方がなかったようです。
文句が増えていたのはASの中にみられる特性のひとつ、『予定にないことに不安があり、その提案をまず否定する形で自分の予定を取り戻そうとする』反応だったのではないかと。
この後、彼女のアスペルガー症候群の診断を受け、この旅行での出来事を見直し、法事での帰郷に備えました。

対応:

出発の数日前から、視覚優位な彼女に浸透しやすいよう、予定表を作成。その時に彼女がとりがちな行動を先に指摘。認識させておきました。旅行中もそれは彼女に持たせ、意思統一。
また、お泊りはホテルのベッドで寝るだけで、いつものねんねと同じ。それどころか家族みんなで一緒に眠れる楽しいことであると強調しました。
結果は良好。険しい表情や文句もなく、旅行を楽しめていたようです。その後も彼女にはなるべく視覚で予定を伝えるようにしています。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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