書いてある内容をちらっと
そろそろ小学校入学のための準備も本格的にした方がいいかなぁと、立ち寄った書店の知育コーナーを見ていると、3~6歳まで対応の知育ドリルを発見。療育で受けた言語のテストからも、
『言葉から理解できないと言うより、言葉を理解して聞こうとしていない』
『例題を見せられただけでは実感が沸かず、一度やろうと思考した上で例題を見ないと結びつかない』
『同じ話の続きから言葉足らずで説明を求められると、連続した質問と取れず、直近の言葉から連想して独特な答えを導き出してしまう』
などの問題が見られたため、範囲の広い所から様々な出題がなされているドリルの方が良かろうと購入。今までも知育のドリルはやっていたので大丈夫だろうと……。しかし、いざ開いて向きあおうとした時、予想だにしない展開が!
自分一人でドリルをやろうとすると、全く問題文が理解できず最も簡単な1問目からフリーズ。説明してても耳に入っていない。何度も何度も問題をちら見しては全然関係ない所を見ようとしていたり、“言葉は入っているが問題の求めている物を理解しようとしていない”状態に。
……こりゃあ、分かる分からないの前に、つまづいてることがあり過ぎてパニクってるな……
と、いうことで長男の時の経験も踏まえて対策を練り直すことに。
長男の時の問題
まず長男の時に見られた問題点と対策
A・文字を読んで理解しようとする気が弱い
⇒言葉でのやりとりでも時折見られたが、『分からない』と一瞬でも感じたら、自発的な理解を放棄したように呆然としてしまう
⇒言葉でのやりとりでも時折見られたが、『分からない』と一瞬でも感じたら、自発的な理解を放棄したように呆然としてしまう
B・問題の中のイラストや次の問題などに気を取られてしまう
⇒今自分が解いている所より、ぱっと目に入ってしまった箇所に、興味とは別にとらわれてしまい抱えきれなくなってしまう
⇒今自分が解いている所より、ぱっと目に入ってしまった箇所に、興味とは別にとらわれてしまい抱えきれなくなってしまう
C・鉛筆の減り具合や消しゴムの状態などが気になる
⇒問題を解いている最中に、ふっと気になるとそれほどの事でもないのに席を立って、その気になることを解決しようとしてしまう
⇒問題を解いている最中に、ふっと気になるとそれほどの事でもないのに席を立って、その気になることを解決しようとしてしまう
D・勉強をする事の意図が不明瞭で他人事
⇒時間のつながりが想像しにくく、勉強をしていくことがどう変化につながるかなど、些細なレベルでも想像しようとはしておらず、“言われているからやる”状態。
⇒時間のつながりが想像しにくく、勉強をしていくことがどう変化につながるかなど、些細なレベルでも想像しようとはしておらず、“言われているからやる”状態。
特に大きかったのは上記の3つですが、実はこの時に“集中力を削いでいた要因”は、案外シンプルなものでした。
【今解いている問題と次の問題の範囲が分からない】
【どんな順番で、どこまで解いていけばいいのか分からない】
問題文を読みながら次の問題を気にしたり、問題が羅列されているシーンでハングアップしていたのはそのためでしょう。まずはドリルの見方と問題の区切りの見つけ方から説明することにしました。さらに多くの問題文の場合、最初の方法でその後の問題が同じように解いていける事がほとんどなので“まずひとつ解いてみる、後は同じように習う”と言った繰り返しをおこないました。
問題文以外の【分からない】を極力なくすために、こちらが【分かっているだろう】をなくすことが必要でした。
問題文以外の【分からない】を極力なくすために、こちらが【分かっているだろう】をなくすことが必要でした。
まずはそのあたりを薄めてから、勉強する意図をしこたま説明し続け、自発的に解いていく姿勢を自覚してもらうカタチをとりました。
娘と長男の共通点
上記の長男の問題はそのまま娘にも当てはまります。特に二人目となると、どこか進むべき姿を理解しているために、要求も一人目の時より高くなりがちです。【分かっているだろう】が結構邪魔をするものです。
また娘の場合は長男に比べて、文字の読み書きの獲得が早かったため、どこか【分かっているだろう】と思っていたのですが、それはあくまでも文脈から推理したり、シーンを想像しようとする部分が弱い絵本や漫画の上での話でした。
ひらがな・カタカナ・一部漢字まで憶えてしまっている娘が、3歳児向けの問題文を理解できずにフリーズする姿に面食らい、ドキッと仕掛けましたが思い出せばなんてことなく、“ああ、そう言えば長男もそうだったよね”です。
ひらがな・カタカナ・一部漢字まで憶えてしまっている娘が、3歳児向けの問題文を理解できずにフリーズする姿に面食らい、ドキッと仕掛けましたが思い出せばなんてことなく、“ああ、そう言えば長男もそうだったよね”です。
文章から問題の意図を読み取り、その意図に関わる要素を見つけ出す練習から、彼らには必要になります。
娘のLD疑惑対策
着手前のおさらい
・小学校に上がってからとか、大人になった時になんでも好きなものになれるために、今から勉強をします
・勉強は自分で考えないと何時までたっても出来る人になりません
・今は練習なので間違えたっていいので、問題が『何をしろ』と言っているのかを分かろうとしてください
・あなたの勉強なので、あなたが上手く出来なくても親は恥ずかしくありません。恥ずかしがってやらないでいると、いつまでも恥ずかしい人のままなので、恥ずかしがっている場合でもありません。やるしかないんです
おさらいがちょっと厳しいようかも知れませんが、わが家の上ふたりの場合は、結構ここでの親の表情をシビアに見ている気がします。中途半端に濁さず、大事なことはなぜ大事か、雰囲気までそろえて話した方が分かってくれることが多いです。
使用していたドリルは1ページに付き2問ずつ。見開き4問で1テーマとなる構成だったので、まずは問題と問題の境と順番を見つける練習から。
・この問題はどこからどこまで?
・この問題はどんな順番で解いていくようになってる?
これらが正解できたら、各問題の範囲を指し示しながら、
・今日はこことこことここまでやろう
など、やる範囲も明確にします。
次に問題文から意図を読み取るコツ
例:【それぞれ♪はいくつあるかな? おなじかずの ものどうしを─で結ぼう】
1『まず、読んで音だけで終わりじゃなくて、頭の中で問題をしっかり分かろうとして』
2『文の一番最後は“なにをしよう”って言ってる?』
3『“なに”と“なに”で“なにをしよう”って言ってる?』
4『それは“どこ”の中からって言ってる?』
要素を分解して文中から拾ってもらいます。練習問題がある場合はそれにそってやると理解が早いです。
もし、ここで質問に答えられず黙りこむ時は、何か気になることがあるか、コンディション不足です。長男の場合は中途半端に直前でゲームなどをしていた場合に多かった様な……。娘の場合は張り切りすぎて落ち着きをなくし、いい子でいようと張っていると陥りやすいです。
落ち着かせるか、気分一新、気になっていることを時間を決めてやらせてしまうのもありです。
もし、ここで質問に答えられず黙りこむ時は、何か気になることがあるか、コンディション不足です。長男の場合は中途半端に直前でゲームなどをしていた場合に多かった様な……。娘の場合は張り切りすぎて落ち着きをなくし、いい子でいようと張っていると陥りやすいです。
落ち着かせるか、気分一新、気になっていることを時間を決めてやらせてしまうのもありです。
宝探しゲーム
長男がなかなか文字に興味を示さない5歳時期に役立った『宝探しゲーム』が、ここでも効果を発揮しました。娘はすでに文章の読み書きを獲得してはいますが、意図を読み取る部分でつまずいていますので、長男5歳の時よりちょっと難易度を上げています。
宝探しゲームVer.1
5~6個の小さなおもちゃの詰め合わせなど、ひと目で『宝』と分かる物を、家の各場所に隠し、簡単な文章でヒントを書いた紙を宝の枚数用意して探すゲーム。文字を読む事への興味を起こさせることと、文章からの意図を物欲根性で呼び覚ます
宝探しゲームVer.2
要領は同じだが、問題文をあえてドリルなどの文章問題を踏まえた、3~4要素のからむ文章構成で指示を出す。例:『げたばこ の なかの あかいくつ の みぎ にある ちゃいろいくつ のなかにある』など。文章からの意図を読み取ろうとする感覚を、物欲根性でより深く呼び覚ます
宝探しゲームVer.2.1
逆に問題を出させます。自分で隠し、それを今まで出された文章と同じように『○○の部屋の・△△の中の・□□の☓☓側にある』とテンプレートで(各記号部分に書き込んで貰う形から始めると入りやすい)。
現在は問題文に向かう姿勢での対策なのでここまでです。実際は小学校に上がり、友達に囲まれながら、先生の話を聞きつつ、黒板の文字とノートがあって……と、彼女が何の要素にどう反応するかなど現場でしか分からない事が頻発します。
流石に未然には対応しきれませんので、まずは意図だけはなるべく見失わないように進めるための、認識の仕方の空気のようなものを理解してもらえればいいかなぁと思っています。
流石に未然には対応しきれませんので、まずは意図だけはなるべく見失わないように進めるための、認識の仕方の空気のようなものを理解してもらえればいいかなぁと思っています。
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夫。30代。
定型。フリーのデザイナー。
自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。
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