ボールの投げ方やキックの仕方をはじめ、新しい遊びなどでルールがあり、練習の必要性を感じるとすぐに諦めてしまう。最初に閃いたやり方に固執し、教えても聞こうとせずにぼーっとしてしまったり、ひどい場合は『できない』とメソメソ泣きだしてしまうことも。
頑張ることを続けるのを嫌い、最初から諦めたような言葉が出やすい。臆病なのも合わさって、もの凄くヘタレのオーラがにじみ出ていた。
■今だから分かること
自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)に見られ特質のひとつ、完璧主義が背景にあったのではないかと思われます。他で見たことと同じに出来ないことが、不快感や不安感と認知してしまい、その場での実力で自己評価を下してしまうので『練習すればデキる』の発想がありませんでした。
『0か100か』の発想は『できる・できない』の判断もバッツリと二分割していて、それが出来ないことが本人にとって『大きな敗北感』になっていたようです。
この感覚はもっと小さな子がやるような、かんたんな遊びを取り入れ(ボールを両手で持って上に放り投げるなど)、成功体験を意識的に感じさせて自己評価を上げさせ、それを他のチャレンジに引き合いに出すことで後押ししました。その場で物凄く調子に乗ったり、天狗になることがありましたが、その度に『もっと練習をすれば、もっと凄いことができる』と褒めてるようで先を促している言葉で対応。
こういった積み重ねが聞いてきた頃に、思いの外彼に響いたのは、エクストリームスポーツ関連の動画だったようです。最初にローラーブレードやスキーなどの超絶プレー集を観せ、そのかっこよさに興奮したところで、練習中のシーンや失敗シーンなどの動画も続けて観せました。
その時に強調したのが
『練習しないと上手く出来ないスポーツとか遊びは、出来そうになり始める時が一番楽しかったりするんだよね。出来ない時を楽しめるのも凄い人になるコツみたいだね』
と言う趣味の観点でした。
『練習しないと上手く出来ないスポーツとか遊びは、出来そうになり始める時が一番楽しかったりするんだよね。出来ない時を楽しめるのも凄い人になるコツみたいだね』
と言う趣味の観点でした。
この頃はまだ、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)のことなどは全然知りませんでしたが、彼を観察していると『いきなり正解や極意を聞いたほうが集中する』傾向が見られたので動画の力を借りてみました。
……まあ、今度は失敗も楽しみすぎる傾向が出てきたので、その修正にもやきもきさせられましたが(笑)
彼の中で『できる・できない』の二択から『できない時から、できる時までが存在していい』という認知を完全に獲得できたのは、以上のような知識の部分と、自転車練習での成功体験が非常に大きかったように思えます。
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中の人
夫。30代。
定型。フリーのデザイナー。
自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。
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