ASDでACの妻と
アスペルガーのこども2人を持つ
定型夫の研究帳を公開します。

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手記

子どもの質問攻めの種類と対応方法

2014-05-06 Category:手記
通常、2歳ごろから『あれなぁに』が始まり、3〜4歳にピーク、長い子は10歳くらいまでと言われています。
今回はふつうの子どもと、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の子どもに共通する、【質問攻めの種類と対応方法】をまとめてみたいと思います。

単純な疑問からの質問

時と場所を選ばずに爆発的に質問してくることがありますが、これは【人間として生まれてきた証拠】くらいに考えることで、こちらの構えを楽にするのがまずポイントでした。
明らかに他意がなく、浮かんだ疑問を投げかけてくる場合は、手を抜かずに答えた方が良いとされています。
実際、わが家の長男と次男の場合、答えを理解できた場合は、その後、質問候補から除外されるためだんだんと緩やかになっていきました。
時折、答えに自信がなくて確認のために聞いてくることがありますが、その時は『〜〜ってなんだったっけ?』と聞き返し、答えられるなら『おお、知ってるじゃん。ならもう次から聞かなくても大丈夫だね』と自信をもたせるようにすると、自分の知識として使いこなすのが速かったように思います。
ポイントは質問に答えた後、分かったかどうか、毎回聞き返しておくこと。答えを最後まで聞かない慌て者だったり、答えの意味が分からず固まってたり、分かったけど目を合わせず分かってないように見えることがあります。
ついでに言えば、時と場所が選べないのは、そういったことを知らないからです。【空気読めない】の空気も、本人が経験を積まないとわからないことですから。実際大人はそれを練習を積み上げて得てきたものでもないので、どこで会得したかの記憶が薄く、他へは厳しくなりがちです。
意外とこれ、親が余裕なくなってる時、子どもに対して経験豊富な自分と同じように考えてしまって【こんなに空気よめないなんて!】と不安にかられたりしますが、これから覚えていくことなので心配ありません。……まあ、私もでしたが。テヘヘェ

親を独占したい『同じ質問』

同じ質問を何度もしたり、明らかに分かっている質問を繰り返す場合は、親や大人の注意を独占したい時だったりします。
この場合、一度通用してしまった過去があれば、邪険にされると余計に固執する事があります。
わが家の場合は『あれ、それはもう知ってるよね? 何だっけ?』と聞き返し、答えられれば『ちゃんと憶えてるね。えらい』と事実だけを認めてあげています。
その上で『かまって欲しい』を見抜かれたことを、見え見えな態度で返したりもしています。いきなり抱き上げながら『あ〜ほうほう、かまって欲しいのな? ん? ん? そんなことせんでもいいのに〜』など、計画の失敗を冗談に昇華してあげるのを2〜3度繰り返すと、次からは正攻法で来てくれます。
……まあ、しばらくするとまた構って質問モードには戻りますので、3〜4歳の頃はあきらめも肝心かもしれません。

親を独占したい『突飛な質問』

親の気をひきたいがために、目についたものの疑問や思いつきをぶつけてくるので、こちらが面食らう事があります。
また、個性によっては本当にそれを疑問に思っていたり、膨らんだ妄想から質問してくることもあります。
わが家の場合、なるべく答えてあげられるものはその場で答えて、調べる必要がある場合は『今から調べるから待っていて』と調べる姿を見せています(後に自分で調べるようになるためのお手本的に)。
質問の意味自体わっけわからんな時は『それはわからない』としっかり断ります。そうすることで戦略的に禅問答をしかけてくるのを防ぎます
(構ってもらえる利点を失えばあきらめることが多い)
5歳以降あたりから、こちらがちょっと考えて分からない時は『分からないなー、じゃあどういうことだと思う?』とか『~~だったら~~だったりしたら凄いよね』など、自分で思索するきっかけになるよう、誘いこんでおくと自分で考える癖がつきやすかったように思います。

思い通りの答えを聞きたいだけの再現遊びの延長

自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の場合は『思い通りの答えを聞きたい・再現して欲しい』ことから、大きくなっても繰り返すこともあるようです。
これは自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の子どもにみられといわれる『ごっこ遊びの苦手(再現遊びになっている)』と同様の特徴ではないかと思われます。
『疑問⇒答え』の安心ではなく、『問題⇒認識している正解』という分かりきった答えが再現される安心感や、すっきり感を求めてのことかもしれません。
これは積極奇異型に多いと言われていますが、わが家の場合は特に垣根を引くことに意味を感じておらず、“気分によって娘が起こすことがある”位な要素で捉えています。
こういう場合はしっかりと『今、~~してるから自分で考えてね』とか『もう知っていることを答えるのは、つまらないから嫌だな』と伝え、『こうしてても良い』という前例を作らないようにしています。

共通して言えること

子どもが繰り返すことの後ろには必ず理由があります。
その理由とは難しいことでも、真理のような重いものでもなく、『なにか本人にメリットがある』からというのがほとんどだと思います。
親が困った顔をしようが、嫌だと言おうが、質問を投げかけることで親が自分に向いてくれるのであれば『親にかまってもらった』というメリットがあります。
疑問を解きながら、もしくは分かりきっている答えを聞いて安心感を得ながら、親の気がひけるのなら、これは子どもにとって重要なコミュニケーション方法といえます。
そして、本人は『質問してみたら相手してもらえた』と過去の経験から、何となく得ただけで、『こうすればこうなる』と狙ってやっているわけでもないということがあります。
わが家の場合、3~4歳の質問頻発期に『それは~~して欲しくてきいてるんでしょ?』と、三人それぞれに質問を投げ返したことがあります。
長男(軽度アスペルガー)は『照れくさそうに顔をそむけ、違う質問を始めた
娘(アスペルガー)は『“そうだったのだろうか?”と考えのループにはまりフリーズ
次男(ふつう)『テヘヘェ、バレたぁ? な態度でごまかす
と非常に分かりやすいリアクションを得られました。
上ふたりの場合はどちらかと言えば、考え無く手当たり次第に行っていたので、自分の気持ちも認識出来ておらず、次男の場合は手段として把握していたフシがあります。
どちらにしろ、彼らの個性として非常に『らしい』ので、それぞれの伸ばすべき点と、対策すべき所が分かりやすくもなりました。

親が生み出す悪循環のケース

わが家の場合によく起こりがちなのは、妻(軽度アスペルガー・AC)が何かしらの体調不良や不安を抱えて、思考するメモリが足りなくなっている時、次男と娘の質問攻めが頻発しています。
これは
余裕がないから、こどもと向き合うという苦手なことよりも、家事などの作業を優先して邪険にする
状態がまずあり、
親の意識がこちらに向いていない不安から、質問攻めなどの親の気を引く行動を無意識に行う
子どもの自然な反応。
そして
その子どものコミュニケーション手段への対応に向きあえず、さらに曖昧な関わり方で逃げる
というこれまた妻の自然な反応がおき、また子どもはそれに焦りを感じて~……な悪循環が起こることがあります。
こうなると子どものグズりが引き起こされ、より妻の打つ手がなくなっていきます。
わが家ではなるべく早くに、この妻の反応を指摘して気が付かせ、必要最低限以上の家事はしないことと、今考えるべきでない事案を自覚させるようにしています。
妻の反応が変わると、子供達は特に何か言われるでもなく、元に戻るので分かりやすいといえば分かりやすいのですが、なるべくなら妻自身がこのパターンの引き金にならないよう、現在わが家流の認知行動療法の模索中です(近日公開可能になりそう)。

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  • 夫。30代。
    定型。フリーのデザイナー。
    自宅で仕事をするかたわら、家事・DIY・訪問営業撃退に勤しむ。 本人は定型だが、何かしら発達障害との縁が深い。
    心労と過労で3度倒れ、一時はうつ状態に。 ところがどっこい完治なタフガイ。

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